不動産用語集
あ行
アパート
「アパートメント(apartment)英語」の略。
アパートとは2階建て以下の集合住宅・共同住宅で、木造または軽量鉄骨構造のものをいう。
しかし最近では2階建ての共同住宅であっても、重量鉄骨構造で外壁・内壁も軽量気泡コンクリートパネル等としているものもあり、マンションとアパートの外観上・構造上の区別がつきにくくなってきている。
居抜き
店舗や工場などを、その内部の商品、設備、什器備品などを設置したままの状態で売買・賃貸すること。
従って、居抜きで購入もしくは借りた場合は、以前のままの内装や設計設備等が付帯するので、比較的早期で営業にこぎつけることができる。
LDK
L=リビングは「居室」・D=ダイニングは「食堂」・K=キッチンは「台所」で、「居室兼食堂兼台所」という意味。
最低必要なLDKの広さの目安は、居室(寝室)数が1部屋のときには8畳、2部屋以上のときには10畳以上とされている。
ALC
「Autoclaved Lightweight Concrete」の頭文字を取ったもの。
「軽量気泡コンクリート建材」のこと。
珪石、セメント、生石灰、発泡剤のアルミ粉末を主原料とし、 高温高圧蒸気養生という独自の製法による。
その特長として、万一の火災にも有毒なガスや煙を出すことがなく、耐火性を備えたパネル建材である。
ALC造
ALC造とは、 ALC製のパネルを使用した建築構造のことである。
以前は高級戸建住宅の外壁や間仕切りをALCとすることが多かったが、
最近では賃貸マンションにもALC造が多用されるようになった。
か行
共益費
共益費とは、賃貸の集合住宅等で、家賃とは別に毎月支払うもので、借家人が共同で使用したり、利用する設備や施設の運営および維持するために要する費用である。
具体的には、共用部分の電気代、共用灯の保守・交換代、共用部分の水道代、ゴミ置場清掃費、エレベーターの電気代、定期点検代、その他の部分の定期清掃費などである。一般的には、家賃の5~10%程度で設定されているケースが多い。
なお、物件によって、「共益費」と「管理費」が混在しているが、意味合い的には、ほぼ同じものとして使用されているが、厳密には、「共益費」は共用部分に関わる管理や清掃に関する費用、「管理費」とは、それらを含んだ、マンションの維持管理に関する包括的な費用をさすことが多い。
クッションフロア
床材のひとつで、塩化ビニール素材で作られた厚みのあるシートをいう。
「CF」と省略されている。
クッションフロアは、防水性と施工が簡単であるが、耐久性、熱に弱い。
軽量鉄骨造
鉄骨構造の一つ。
軽量鉄骨造とは、次のような特徴を持つ鉄骨構造である。
1.軽量鉄骨を柱・梁として使用する。
2.ブレース(brace:留め具)で柱・梁を対角線につないで、水平方向の力に対抗できる構造をつくる。
3.木質系パネル・軽量気泡コンクリートパネル・窯業系パネルなどで壁・床を構成する。
木造建築物の木造軸組を「軽量鉄骨とブレース」に置き換えたもので、木造よりも耐火性や耐震性に優れている。
「軽量鉄骨造」は、一戸建てやアパートに使用されることが多い。
建ぺい率
敷地面積に対する建築面積(建物の水平投影面積)の割合(%)。
例えば、敷地面積が100平方メートル、その敷地上にある住宅の建築面積が50平方メートルならば、この住宅の建ぺい率は50%ということになる。
建物の建ぺい率の限度は、原則として、用途地域ごとに、都市計画によってあらかじめ指定されている。
さ行
敷金
建物の借主が、賃料その他賃貸借契約上の債務を担保するため、貸主に交付する金銭をいう。
敷金は、契約が終了した場合に、未払賃料等があればこれを控除したうえで借主に対して退去後に返還される。
初期費用
賃貸の契約時に支払う費用のこと。敷金・礼金・管理費・前家賃・日割り家賃・仲介手数料・鍵交換費用・火災保険料・保証会社利用料をまとめて初期費用と呼ぶ。
重量鉄骨造
鉄骨構造の一つ。
重量鉄骨造とは、次のような特徴を持つ鉄骨構造である。
1.H形鋼などの重量鉄骨を柱・梁として使用する。
2.柱・梁の接合部をボルトにより「剛接合」する。
(「剛接合」とは外力を受けても接合部が回転・変形しないという意味である)
3.木質系パネル・軽量気泡コンクリートパネル・窯業系パネルなどで壁・床を構成する。
重量鉄鋼造は強度が強く、窓を広く取れるなど間取の自由度に優れており、3階建ての一戸建て住宅や、3階建ての共同住宅で多用されている。
セットバック
2項道路(建築基準法第42条第2項の規定により道路であるものとみなされた幅4m未満の道のこと)に接する場合において、建物を建築・再建築する際、道路の中心線から2mとなるよう敷地の一部を後退させることをいう。
なお、セットバックした部分は道路とみなされ、建物を建築することはできない。
専有面積
分譲マンションなどの区分所有建物で、区分所有者が単独で所有している建物の部分のことを「専有部分」といい、この専有部分の床面積が「専有面積」である。
すなわち、区分所有者が単独で所有している専有部分の床面積のことであり、具体的には各住戸の内部空間の床面積を指している。
分譲マンションの販売広告では床面積を表示していることが多い。
バルコニーは専有面積から除外される扱いとなるが、バルコニーは「共用部分」とされているからである。
なお区分所有建物の場合、専有面積には「内法」と「壁心」という2種類の計算方法がある。
専有面積の広告表示
分譲マンションなどの区分所有建物の専有面積には「内法(うちのり)面積」と「壁心(へきしん)面積」の2つの方法がある。
「内法(うちのり)」は壁の内側の部分の面積だけを床面積とする計算方法である。
「壁心(へきしん)面積」は壁の厚みも加えて床面積とする計算方法である。
建築基準法にもとづいて建築確認を申請する際には、建物の床面積は「壁心面積」で、不動産登記法にもとづいて区分所有建物を登記する場合には、「内法面積」とすることとされている。
不動産広告を規制する「不動産の表示に関する公正競争規約(表示規約)」では次のようなルールを設定している。
1.新築マンションや中古マンションの販売広告では、原則的に「壁心による床面積」を広告に表示する必要がある。
2.しかし、中古マンションの広告では「内法による床面積」だけを表示することも許される
3.2.の場合には広告中に「登記面積」である旨を明記する必要がある。
従って、新築マンションの販売広告では上記1.に従って「壁心」による床面積が表示されていることになる。
ただし「住宅ローン控除」を受ける際には、マンションの専有面積が50平方メートル以上であることが必要とされているが、ここでいう専有面積とは「登記簿上の面積」であり、「内法」の面積のことである。
そのため新築分譲マンションを購入する際には、購入する前に、登記簿上の面積(すなわち「内法」の面積)が何平方メートルになるのかを販売不動産会社に確認しておくのが望ましい。
た行
退去費用
退去費用とは、賃貸物件から退去する際に発生する費用であり、おもに原状回復にかかる費用となる。
ただ、通常「原状回復」(引っ越し作業の生じたひっかきキズや日常の不適切な手入れ、もしくは用法違反による設備等の毀損、タバコのヤニ、臭い、飼育ペットによる柱等のキズの修復費用)は、入居時の敷金からまかなうため、入居者もその差引で、返金が多少なりとも発生することを期待する。
DK
D=ダイニングは「食堂」、K=キッチンは「台所」であり、ダイニング・キッチンは「食堂兼台所」という意味である。
最低必要なDKの広さの目安は、居室(寝室)数が1部屋のときには4.5畳、2部屋以上のときには6畳以上とされている。
仲介手数料
宅地建物取引業者を通して不動産を売ったり買ったり、あるいは貸したり借りたりする場合に、媒介契約にもとづき、宅地建物取引業者に成功報酬として支払うお金のこと。
媒介手数料(媒介報酬)ともいう。
定期借家契約
平成12年3月1日の改正法施行により、借家契約時に貸主が「期間の満了により契約が終了する」ことを借家人に対して、公正証書などの書面を交付して説明する場合には、賃貸期間が終了すると借家契約も終了し、借家人は退去しなければならないとする契約。
原則として契約の更新はできず、再契約には貸し主・借家人双方の合意が必要である。
鉄筋コンクリート造
RC(「Reinforced Concrete」の頭文字を取ったもの)とも。
鉄筋とコンクリートによって、柱・小梁・大梁・スラブ・壁を造り、すべての部分を一体化した構造のこと。
鉄筋コンクリートの部材は、引っ張る力にも、圧縮する力にも強いので、地震に対する安全性が高い構造となる。
また、すべての部材がコンクリートで一体化され、部材同士の接合部は剛であるので、建築学上の「ラーメン構造」となっている。
この鉄筋コンクリート構造のデメリットは、自重が大きいため、原則的には大空間建築や高層建築に向かないということである。
鉄骨造
鉄骨構造、S造(Sは「Steel」のこと)とも。
柱と梁を「鉄骨」で作り、壁・床に「木質系パネル」「軽量気泡コンクリートパネル」「窯業系パネル」など使用した構造のこと。
鉄骨鉄筋コンクリート造
SRC(「Steel Reinforced Concrete」の頭文字を取ったもの)とも。
鉄筋コンクリートに、鉄骨を内臓させた建築構造。
比較的小さい断面で、強い骨組を作ることができ、粘り強さもあるため、高層建築に多用されている。
テラス
庭の一部にコンクリートやレンガ等を敷き詰め、住宅から自由に出入できるようにした場所のこと。
テラスハウス
2階建ての連棟式住宅のことをいう。
一戸建て住宅の一種類で、各住戸がテラスと専用の庭を持っていることから「テラスハウス」という。隣家とは共用の壁で連続しているので、連棟建て、長屋建てともいわれる。
各住戸の敷地は、各住戸の単独所有となっている。
都市ガス
都市ガスとは、物件の近くを通っている配管から供給される公共ガスのこと。ガス料金は安いが、復旧が遅いなどのデメリットがある。
は行
バルコニー
建物の壁面から突き出した床の部分で手すり付きの露台のこと。ベランダともいう。
バルコニー・ベランダは、マンションの場合、共用部分とみなされるので、各住戸の専有面積に算入されず、火災時の避難の妨げになるようなものを置くことはできない。
PS
上下水道管やガス管、ガス湯沸器などを収納したスペースのこと。
住戸の外部、玄関脇などに設置されているのが一般的である。
このパイプスペースの中に電気・ガス・水道のメーターを納めているときは、「MBPS」と表示されることがある。
フローリング
木板や木質材料による床材のこと。
フローリングには「無垢材」を使用して作られる「単層フローリング」と、複数の合板を貼り合わせて整形し、表面に天然木の薄板を貼った「複合フローリング」の2種類がある。
コストが安く、変形・伸縮が少ない複合フローリングが主流となっている。
ホコリや汚れがたまりにくく、カーペットや畳などと比べて掃除がしやすく、耐久性に優れている反面、床が硬く水に弱い。
プロパンガス
配管からのガス供給ではなく、住居ごとに設置しているガスボンベから供給される。ボンベを交換すればガスが利用できるので災害に強い。公共料金ではなく、都市ガスと比べると料金が高い。
ペアガラス
複層ガラスともいう。
遮音性・断熱性を高めるため、ガラスを二重にしたサッシのこと。
結露を防ぐ性能を持つタイプもある。
ま行
前家賃
前家賃とは、翌月分の家賃のことで、契約の際に入居する月の翌月分の家賃を先に支払うことになる。
マンション
日本におけるマンションは、一般的には、鉄骨コンクリート造または鉄骨鉄筋コンクリート造で、3階建て以上の分譲共同住宅・賃貸共同住宅を指している。
ただし、賃貸共同住宅の場合にはPC造・重量鉄骨造であっても、マンションと呼ばれることがある。
本来、マンションは英語では「大邸宅」を指す。日本におけるマンションは、欧米では「アパートメント」と呼ばれている。
メゾネット
メゾネットとは、一つの住戸が2階層になっているタイプのことで、室内に階段がある物件を指す。
各住戸は共用部分への出入り口をもつ階と、共用部分に接しない階があり、住戸内の専用階段で結ばれています。
木造
建物の主要な部分を木材とした建築構造のこと。
や行
家賃保証会社
家賃保証会社とは、賃貸借契約時に賃借人の連帯保証人を代行し、借主に債務不履行(家賃滞納など)があった場合、貸主に家賃を立て替えて支払う(代位弁済)などの業務を行う会社のこと。
借主にとっては、連帯保証人が不要になるというメリットが、また、貸主にとっても家賃滞納というリスクを軽減できる点がメリットといえる。
なお、保証会社には、賃貸借契約時に保証料という形で支払う。借主側に条件を満たす連帯保証人がいれば、保証料を支払わないケースもあるが、必須のケースも多い。保証料の金額は、保証会社によってまちまちだが、一般的には、賃貸借契約時に月額賃料の30~100%が多い。また、保証を受ける際は事前審査もあり、家賃保証会社への申込書のほか、
身分証明書(運転免許証、健康保険証)の写し、源泉徴収票や給与明細書などの収入証明書等が必要となるケースが多い。
ユニットバス
床・壁・天井が一体になっている浴槽のこと。浴槽と洗面台が一体になっている2点ユニットバス、トイレも一緒に設置されている3点ユニットバスがある。
ら行
ルーフバルコニー
下の階の住戸の屋上部分を利用してバルコニーとしているものを「ルーフバルコニー」という。
通常のバルコニーと比べて広い空間を確保することができる。
礼金
建物の賃貸借契約を締結する際に、借主から貸主に対して、謝礼として支払われる金銭をいう。
契約が終了しても通常、借主に返還されない。
わ行
ワンルーム
一部屋で構成する住戸又はその間取りをいう。
居室(リビング)、浴室・トイレ、キッチンを備えている。
「ワンルームマンション」は、ワンルームで構成された集合住宅又は住戸そのものをさすが、その間取りは、一つの居室とキッチンスペースとが仕切られ、キッチンが独立しているタイプのものが多い。一方、「ワンルーム」のなかには、部屋に間仕切りがなく、キッチンスペースを含めて一部屋だけの住戸もある。
不動産の間取り表示において、キッチンスペースが仕切られているワンルームを「1K」、仕切られていないワンルームを「1R」と区別する場合がある。